商品受け取り時の軒先渡しとは?車上渡しや置き渡しとの違いを踏まえて解説

2024年09月12日
商品受け取り時の軒先渡しとは?車上渡しや置き渡しとの違いを踏まえて解説

商品を受け取る際の配送方法には主に軒先渡し、車上渡し、置き渡しという3つの方法があります。これらの方法は、商品の受け渡し方が大きく異なるので、それぞれの特徴をつかんでおくことが大切です。

これらの違いを理解することで、配送方法を選ぶ際の参考になります。この記事では、軒先しの具体的な内容と車上渡しや置き渡しとの違いについて詳しく解説します。

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軒先渡しとは?

軒先渡しとは、商品配送後の荷物受け渡し時に、ドライバーが受取人の家や施設の玄関や搬入口で荷物を降ろす方法のことです。この方法は「軒下渡し(のきしたわたし)」とも呼ばれますが、基本的な意味は変わりません。軒先渡しには、主に以下の2つの特徴があります。

それぞれの特徴について詳しく解説します。

玄関先まで荷物を運ぶ

軒先渡しでは、ドライバーが荷受取人の玄関先や施設の搬入口まで荷物を運び、そこで荷下ろしをします。たとえば、マンションやビルに住む場合は、1階のエントランスまで荷物を運びます。

この方法は、建物の内部に入ることなく荷物を受け渡すため、スムーズで効率が良いです。ただし、建物内部への搬入や家具の組み立て、設置作業などは含まれません。これらの追加作業は受取人が行う必要があります。

小型軽量の配送で利用する

軒先渡しは、小型で軽量な荷物の配送に適しています。重量が軽い荷物はドライバーや受取人が簡単に運搬できるため、この方法が選ばれることが多いです。特に、デリバリーやネットショッピングでの配送がこの例に当たります。

一方、大型で重量のある荷物については、車上渡しや置き渡しが利用されることが多いです。これらの配送方法では、フォークリフトやクレーンなどの設備が必要となる場合があります。

軒先渡しの具体例

軒先渡しは、さまざまな荷物の配送に利用されます。ここでは、軒先渡しで運ばれる具体的な事例を挙げて、それぞれ詳しく解説します。

ダンボール(小型の荷物)

軒先渡しは、ダンボールで運べる小型で軽量な商品の配送に非常に適しています。一般的なのは、ネットショッピングで購入した際の小さなダンボール箱に入った商品です。

受取人が不在の場合でも、宅配ボックスに入れるなどの工夫が可能です。この方法は、手軽で効率的な配送が求められる日用品や書籍、衣類などの小型商品の配送に多く利用されています。

パレット

軒先渡しは、中型の荷物でも用いられます。たとえば、複数の箱がパレットに載せられた形で配送される場合などです。ドライバーはパレットごと玄関先や指定の搬入口まで運び、そこで受取人に引き渡します。

このようにして配送される荷物には、オフィス用品や小規模な店舗用の在庫商品などがあります。受取人はパレットのまま荷物を受け取り、そのまま荷物を運び入れられるので、効率的に大量の荷物を一度に受け取ることが可能です。

大型の荷物

軒先渡しは、大型の荷物でも利用されます。ただし、建物内部への搬入や設置は含まれないため、受取人が対応しなければなりません。たとえば、大型の荷物には、家庭用の大型家電や家具などが該当します。

これらの荷物は重量があるため、ドライバーと受取人が協力して荷下ろしすることが一般的です。受取人はあらかじめ運搬ルートを確保し、スムーズに荷物を受け取る準備をしておくことが望ましいです。

車上渡しとは

次に、車上渡しについて解説します。車上渡しには、主に以下の2つの特徴があります。

  • 車の上で荷物を受け渡す
  • 運搬の難しい大型の荷物で利用する

それぞれ詳しくみていきましょう。

車の上で荷物を受け渡す

車上渡しとは、配送トラック上で荷物を引き渡す方法のことです。ドライバーは荷物を目的地まで運び、トラックの荷台で引き渡します。荷受人が物を取り扱うため、ドライバーが荷物を受取人の家や施設の玄関まで運ぶことはありません。これにより、ドライバーの負担を軽減することができます。

この配送方法は、建設現場や大規模な工場への配送でよく利用されます。受取人がフォークリフトやクレーンを用意し、トラックの荷台から直接荷物を下ろすことで、効率的に荷物を搬入することが可能です。ドライバーは目的地までの運送業務に集中できるため、配送効率が上がります。

運搬の難しい大型の荷物で利用する

車上渡しは、特に大型で重量のある荷物にも適しています。たとえば、機械用モーターや大型のポンプ、ボルトやネジなどの金属製品、オイルの入ったドラム缶などです。これらの荷物は、重量が大きいため、人力での運搬が困難になります。そのため、配送にはクレーンやフォークリフト、パレットなどの設備を利用する場合が多いです。

荷受人は、事前に必要な設備を準備し、トラックが到着したら速やかに荷下ろしをします。車上渡しの利用を計画する際は、荷受人はスムーズな受け渡しができるように準備を整えることが重要です。

置き渡しとは?

ここでは、置き渡しについて解説します。置き渡しには、主に以下の2つの特徴があります。

  • 指定の場所で荷物を受け渡す
  • 材料など卸しの置き場や倉庫での受け渡しで利用する

それぞれについて詳しくみていきましょう。

指定の場所で荷物を受け渡す

置き渡しとは、配送側のドライバーが荷受人があらかじめ定めた場所まで荷物を運び、そこに置いていく方法です。車上渡しはトラックの荷台で直接荷物を引き渡しますが、置き渡しは荷受人が指定した場所で受け取る点が異なります。

玄関先やガレージ、指定された保管場所などが利用されることが多いです。近年では、ネットショッピングの普及に伴い、置き配などの形でこの納品方法が増えています。

材料など卸しの置き場や倉庫での受け渡しで利用する

置き渡しは、材料や商品を指定の場所に卸す場合によく利用されます。たとえば、建設現場や工場の指定された倉庫などが対象です。

受取人は荷物を受け取るためにその場にいなくても良いという大きなメリットがあります。そのため、受取人は受取の時間に縛られる必要はありません。

しかし、盗難のリスクがあるため、高額商品や医薬品などの配送には適していません。受取人が不在の場合は、監視カメラを設置するなど、盗難防止対策をするようにしましょう。

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軒先渡しと車上渡し・置き渡しの違い

ここまで、商品配送には、軒先渡し、車上渡し、置き渡しがあることを解説しました。それぞれの方法で特徴が異なり、配送物の大きさや責任の範囲、配送対象先によって使い分けられます。ここでは、それぞれの違いについて解説します。

配送物の大きさが異なる

軒先渡しと車上渡し・置き渡しは、適している配送物の大きさが異なります。軒先渡しは主に小型から中型の荷物に適しています。

これに対して、車上渡しは大型で重量のある荷物に利用されることが多いです。一方、置き渡しは、指定された場所に荷物を置く方法で、荷物の大きさに関わらず利用されますが、主に大型で運搬が難しい物品に適しています。

責任の範囲が異なる

責任の範囲もそれぞれの配送方法によって異なります。軒先渡しの場合、ドライバーの責任は受取人の玄関先まで運び、荷下ろしを行うところまでです。その後、建物内部への搬入や設置は受取人が行います。

一方、車上渡しでは荷受人が配送車両を用意している場合は、荷物を積み替えるまでがドライバーの責任です。また、荷受人の場所まで運ぶ場合は、目的地へ配送するところまでがドライバーの責任となります。いずれにせよ、ドライバーが荷下ろしや搬入を手伝いませんが、トラブルを避けるために厳密にルール設定が必要です。

置き渡しのドライバーの責任は荷物を指定された場所に置くまでです。そのため、倉庫などを指定する場合、受取人が適切な置き場を用意する必要があります。トラブル防止のため、事前にルールを決めておくことが重要です。

配送対象先が異なる

それぞれの配送方法によって配送対象先も異なります。軒先渡しは、主に個人向けの配送方法として利用されます。家庭用の小型商品を玄関先まで届けるため、受取人にとって手軽で便利です。

一方、車上渡しは大型商品を対象とするため、法人向けの配送方法です。配送先には法人名や事業者名、屋号などを明記する必要があります。車上渡しを個人向けに利用することも可能ですが、その場合、配達日時が遅れることもあります。特に、物流が多くなる時期や、悪天候や災害が発生した場合は、配送スケジュールに遅れが生じることがあるので注意が必要です。

置き渡しは、従来は法人向けの配送方法として利用されてきましたが、最近では個人向けの配送で利用されることも増えています。

紙袋の場合は軒先渡しが多い

紙袋に入った商品は、軽量で運びやすい特性から軒先渡しで配送されることが多いです。特に近年では、ウーバーイーツなどのデリバリーサービスが普及しており、食品の配送でも紙袋が利用されることが増えています。

ドライバーは荷物を目的地まで運び、玄関先で受け渡すだけなので、配送時間の短縮が可能です。これにより、より多くの商品を効率よく配達できるようになり、配送効率が向上します。

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まとめ

商品受け取り時の軒先渡しは小型商品の配送においてよく利用されており、受取人にとっても便利な方法です。しかし、荷物の種類や大きさ、責任の範囲によっては、車上渡しや置き渡しが適している場合もあります。

車上渡しは大型で重量のある荷物に向いている一方、置き渡しは受取人が不在でも利用できます。これらの配送方法の特徴を理解し、適切な方法を選ぶことが重要です。それぞれの方法のメリットを把握し、状況に応じた最適な配送を選びましょう。

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この記事を書いた人

ベリービー | 東京・青山ショールーム チーフ 加茂 伸洋

グラフィックデザイナー / 紙袋専門デザイナー
紙袋マニアとしてメディア出演多数
TV出演「マツコの知らない世界」「ビビット」
雑誌掲載 東京ウォーカームック「東京で買える! 失敗しない手みやげ 」など