ブランドロゴの色が与えるイメージを色ごとに解説!配色を決める手順や注意点も紹介

2024年09月12日
ブランドロゴの色が与えるイメージを色ごとに解説!配色を決める手順や注意点も紹介

ブランドロゴは、ブランドイメージを形成する重要な役割を担っています。ロゴの色にはメッセージ性を強める力があるため、色が持つイメージを考慮しながら戦略的に決めることが大切です。

そこでこの記事では、ブランドロゴの色が与えるイメージを色ごとに解説しています。配色を決める手順や注意点についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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ブランドカラーとは?

ブランドカラーとは、ブランドのイメージを表現する企業のテーマカラーのことです。

人は目から受け取る情報のうち、80%以上が色彩からの情報といわれています。そのため、ブランドの印象もカラーで認識されることが多く、選ぶカラーによって人に与える印象が大きく左右されます。

ロゴや商品、チラシなどにブランド独自に決められた色を使用している企業が多いです。ブランドイメージを確立させて認知度や信頼感を高めるためにも、伝えたいイメージに合わせて色を選ぶことが大切です。

【色別】ロゴの色が与えるイメージ

ここまで、ブランドカラーの重要性について紹介しました。ただし、いざ決めるとなると何色を使うべきかわからないという方も多いのではないでしょうか。

ここからは、ブランドカラーに選ばれる代表的なカラーと人に与えるイメージについて詳しく解説していきます。カラー選びに迷ったら、ぜひ参考にしてください。

赤色|アクティブで積極的な印象

赤色は、情熱やエネルギー、活力、興奮などアクティブで積極的な印象を与えます。インパクトが強く目立つカラーなので、人の目に留まりやすいです。

日本では、1番多く使われているのが赤色です。国旗や鳥居など、日本を象徴するものには赤色が多く使われていることから、日本企業であることをアピールする色としても使われます。

また、赤色をブランドカラーとしている代表的な企業として、マクドナルドやコカコーラが挙げられます。赤色には、交感神経を刺激し購買意欲や食欲を高める効果があるといわれているため、飲食系の企業で使用されることが多いです。

黄色|明るく親しみやすい

光をイメージさせる黄色には、楽しさや活発さ、元気、輝きなどの印象を与える効果があります。明るく親しみやすい色なので、フレンドリーな雰囲気をつくりたい企業や、活動的な企業からの人気が高いです。

また、黄色は視覚に訴える力が強いため、暗いところでも認識しやすいのが特徴です。特に黒との相性が良く、組み合わせることでより目立たせることができます。

黄色を採用している企業の例として、マツモトキヨシやLoft、クロネコヤマトです。

橙色|あたたかさや親しみやすさを与える

赤と黄色の中間色である橙色は、あたたかさや親しみやすさを与える効果があります。また、元気で明るい太陽のようなイメージから、ポジティブな印象を表現するのに適している色です。

活動的でありながらも朗らかで優しい演出ができるため、万人受けするカラーともいわれています。クックパッドやau、じゃらんのロゴにも橙色が使われているように、生活系やエンタメ系の企業で使われることも多いです。

また、暖色であるオレンジは食欲を促進させる効果があるため、吉野家やキッコーマンなど食品系の企業にも好まれる傾向にあります。

緑色|やすらぎや安心感を与える

緑色は、やすらぎや安心感を与える色です。興奮を鎮めて心身のバランスを整える効果があるため、気持ちを穏やかにしてくれます。

他の色とのバランスも良く、幅広い分野で使用しやすいのが特徴です。ブランドカラーとしている企業には、スターバックスやニトリ、LINEが挙げられます。カフェや金融機関、生活系など、落ち着いた印象を与えたい企業で使われることが多いです。

近年は環境問題の注目によって、エコなイメージを与えるために緑色を選ぶケースも増えています。

青色|爽やかさや清潔さを表現する

空や海を連想させる青色は、爽やかさや清潔さを表現することできます。誠実さや信頼感のある印象も与えられることから、世界でもっとも使われている色ともいわれています。緑色と同様に興奮を抑える作用があるため、冷静さや落ち着きを与えることも可能です。

青色をブランドカラーとしている代表的な企業には、ローソンやアサヒ飲料、サントリーなどが挙げられます。爽やかな印象をもたらしてくれることから、スポーツ系や飲料系に使われることが多いです。

茶色|安心感と心の安定をもたらしてくれる

落ち着いたカラーである茶色は、安心感と心の安定をもたらしてくれるのが特徴です。一見地味に見えますが、黒よりも親しみがあり馴染みやすい印象を与えてくれるカラーです。

土や大地など自然を表す色としても使用されていることから、ぬくもりやナチュラルな印象も与えるときにも使われます。

茶色をブランドカラーとしている企業には、セリアや上島珈琲店があります。落ち着いたイメージが強いため、生活系の企業に使用されることが多いです。

紫色|高級感や上品さ、大人っぽさを表現する

紫色は、国内外で高貴な色として扱われてきました。そのため、高級感や上品さ、大人っぽさを表現したい場合に使われることが多いです。

また、赤と青が混ざりあった紫色は幅広い色域を持つため、見る人によって大きく印象が変わる色ともいわれています。同じ紫でもラベンダーやライラックなどは、可愛らしさや優しい印象を与えます。紫色を使用している有名企業は、ヤマハやANNASUIです。

提案をご希望の方は、ショールームへ!

東京青山と大阪にあるショールーム、業界初の「オンラインショールーム」 では、紙袋専門のデザイナーがオリジナル紙袋づくりのサポートをいたします。オリジナル不織布バッグ、リボンやシール、オリジナルボックスの見本もご用意。
印刷や加工方法がわかる豊富なサンプルをご覧いただけます。
おしゃれなオリジナルパッケージづくりをお手伝いしますので、お気軽にご予約ください。

ブランドロゴの配色を決める手順

ここでは、ブランドロゴの配色決めの手順を具体的に解説します。ブランドにマッチしたロゴに完成させるためにも、以下の工程に沿って進めていきましょう。

使う色の数を決める

まずは、ブランドロゴに使用する色の数を決めます。選ぶ色の数に決まりはありませんが、2〜3色で構成されることが多いです。

色を使いすぎるとごちゃごちゃして見えるだけでなく、何を伝えたいのかがわからなくなってしまいます。ブランドを通してどんなイメージを与えたいかを具体的にし、イメージに合ったカラーを厳選しましょう。

組み合わせる配色のパターンを決める

ブランドのロゴで使用されているカラーには、配色パターンがあります。ブランドロゴによく使われている配色パターンは、以下の4つです。

  • モノクロ
  • アナロガス
  • コンプリメンタリー
  • テトラディック

それぞれ詳しく解説します。

モノクロ

モノクロとは、1色(単色)だけを用いることです。モノクロといわれると白黒のイメージが強いですが、セピアや赤、青などの色も当てはまります。

ロゴマークにモノクロを使用することで、上品さやおしゃれな雰囲気を演出できます。また、シンプルながら存在感やインパクトを与えられるためおすすめです。

アナロガス

アナロガスとは、色相環で隣り合うカラーを2〜3色組み合わせることをいいます。黄色から緑色、青色から紫色などが具体的な例です。

アナロガス配色にすることで、統一感がありまとまった印象を与えられます。複数の色を使ってもバランスが良く、まろやかで柔らかい雰囲気になるのも特徴の1つです。

コンプリメンタリー

コンプリメンタリーとは、カラーホイール上で対比の位置にある2色を表します。お互いの色を引き立てる色同士なので、コントラストが強く注意を引きやすいのが特徴です。

しかし、選ぶ色によっては色が浮いてしまったり、ロゴや文字が見にくくなったりする可能性があります。その場合は、どちらかの色の類似色を増やすことで、バランスを取ることができるでしょう。

テトラディック

テトラディックとは、カラーホイール上で対比の位置にある色を2組使う方法です。テトラディック配色では計4色使用しているため、エネルギッシュで色彩豊かな印象を与えることができます。

ただし、配色の差によって与える印象が変わりやすく、バランスを取るのが難しいです。

色彩心理学を理解する

配色パターンが決まったら、色ごとの消費者に与える影響を理解しましょう。

人は、色を通して心や身体にさまざまな影響を受けています。そのため、色ごとの印象の傾向を理解しておけば、ブランドにとって最適なカラーを決めやすくなるでしょう。

他社のロゴを解析する

ブランドの良さを生かせるカラーを選ぶためには、同じ分野の企業や競合先のロゴをリサーチして解析することが大切です。

ブランドロゴには、類似企業との差別化や認知度アップ、消費者の獲得につなげる重要な役割があります。そのため、どのカラーや配色パターンが自社の良さを引き出してくれるかを解析し、消費者に響くような配色を選びましょう。

一貫性を保たせる

どの場面にも応じやすいブランドロゴ配色を選ぶことで、一貫性を確保しましょう。自社に合いそうなカラーを選択できても、偏りが生じてしまえば信頼度は下がってしまいます。

ブレずに一貫性のあるブランディングを確立させるためにも、目に見えない部分も美しく表示できるようにすることが大切です。

ブランドロゴの配色を選ぶ際の注意点

ブランドロゴの配色は、ブランドイメージに直結するため、慎重に選ばなければいけません。

そこでここでは、ブランドロゴの配色を選ぶ際の注意点を紹介します。配色選びで失敗しないためにも、以下のポイントを参考にしてみてください。

差別化できるような配色にする

1つ目に、差別化できるような配色にすることが大切です。配色で差別化することで、独自性があって認知度を高めることができます。

しかし、業種を連想させる配色を選ぶと、どうしても競合先と同じ色になってしまうことがあるかもしれません。そのような場合は、トーンを変えるのがおすすめです。

同系色でも、トーンを変えるだけでイメージがガラッと変わります。

トレンドを必ず確認する

2つ目に、トレンドを確認して流行りを取り入れることも大切です。

テレビや雑誌で「今年のトレンドカラー」と紹介されているのを一度は見たことがあるのではないでしょうか。トレンドカラーは、ロゴの配色選びでも大切です。

トレンドカラーを取り入れることで視認性が高まり、消費者やターゲットの注意を引きやすくなります。また、トレンドカラーを活用することで、「買いたい」「利用したい」という気持ちを高められるでしょう。

企業らしさを大切にする

3つ目に、企業らしさを大切にすることが大切です。

ブランドロゴは、企業イメージを表すブランドの「顔」や「シンボル」のような存在です。そのため、イメージに合った色を選ぶことで、より印象に残りやすくなります。

企業らしさを取り入れるためには、ブランドメッセージや強み、個性、独自の魅力などを明確にすることが重要です。差別化を図るためにも、企業の良さが滲み出るカラーを選ぶようにしましょう。

与えたいイメージを必ず決める

4つ目に、ブランドロゴの配色選びをする際は、与えたいイメージを必ず決めておくことが大切です。好きな色だけで決めるのではなく、ブランドが持つイメージや与えたい印象を考慮することが重要です。

特にブランドに対してどのようなイメージを抱いて欲しいかを言語化し、与えたい印象を明確にしましょう。そこから企業らしさやサービス内容に適したカラーを選ぶことで、一貫したブランド運用ができます。

敢えて定めないのもあり

敢えてカラーを定めないというのも1つの手です。

企業によっては扱う分野やサービスが多いという理由から、黒やグレーなどシンプルな色にしているところもあります。また、最近は多様性や個性を表現するために、ブランドカラーを1つに絞らない会社も多いです。

カラーを定めないことで、ロゴの強調や強いメッセージ性の表現につながる可能性もあります。デザインの幅を広げるためにも、敢えてカラーを定めないという方法も選択肢に入れておきましょう。

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まとめ

この記事では、ブランドロゴの色が与えるイメージや、配色を決める際の具体的な手順について解説しました。

人は、目から受け取る情報のほとんどを色彩から得ているため、ブランドの印象もカラーで認識されることが多いです。そのため、色ごとの人に与えるイメージを理解し、伝えたいイメージに合わせてブランドロゴの配色を決める必要があります。

この記事を参考にして、競合先や同じ分野の企業のロゴを解析したうえで、差別化できるような配色を意識しましょう。

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この記事を書いた人

ベリービー | 東京・青山ショールーム チーフ 加茂 伸洋

グラフィックデザイナー / 紙袋専門デザイナー
紙袋マニアとしてメディア出演多数
TV出演「マツコの知らない世界」「ビビット」
雑誌掲載 東京ウォーカームック「東京で買える! 失敗しない手みやげ 」など