企業のできるSDGsの取り組みとは?取り組むメリットや具体例を詳しく解説

2024年09月12日
企業のできるSDGsの取り組みとは?取り組むメリットや具体例を詳しく解説

SDGsとは、持続可能な開発目標のことです。達成目標の年も近づいていることから、さまざまな取り組みを実施する企業も多いです。

この記事では、企業のできるSDGsの取り組みについて解説します。また、取り組むメリットや具体例も併せて紹介します。目標達成に向けての取り組みを検討している担当者の方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

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SDGsとは?

SDGsとは持続可能な開発目標のことです。日本をはじめ、世界中で2030年までに達成することを掲げています。

ここでは、SDGsとはそもそもどういうものなのか、詳しく解説していきます。

SDGsとは

SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことを指します。2015年9月の国連サミットで採択され、2030年までの達成を目指す世界共通の目標となりました。

「誰一人取り残さない」を理念に、17の目標とその目標を具体的に達成するための169のターゲットが設定されています。

貧困や飢餓・健康や教育の推進・ジェンダー平等・クリーンエネルギーの導入・経済成長・気候変動など、あらゆる問題の解決を目指しています。未来の世代にとってより良い世界を作るために、国際社会が協力して取り組む必要があることの認識から、SDGsが生まれました。

CSR・ESGとの違い

CSRは、「Corporate Social Responsibility」の頭文字をとったもので、「企業が担う社会的責任」の意味です。

一方、ESGは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字をとったものです。企業の成長にはこの3つの観点が必要であり、企業を評価する基準となります。

3つの違いとして、SDGsは目指すべき目標で、CSRとESGはその目標を達成するための手段の1つです。しかし、持続可能性への貢献を目指している点は共通だといえるでしょう。

企業のSDGsの取り組み状況

帝国データバンクが2023年6月に調査した、SDGsに関する企業の意識調査(2024年)では、SDGsに積極的な企業は54.5%と前年より拡大していました。SDGsに積極的な企業を規模別に見ると、大企業は71.8%、中小企業は51.2%、小規模企業では42.9%となっており、大企業ほど積極的であることがわかります。

中小企業や小規模企業からは、「人手不足である」「範囲が広すぎる」などの厳しい声が上がりました。

SDGsに力を入れている企業に取り組みによる効果を聞くと、「効果を実感」していると答えた企業の割合は69.5%と前回より0.3ポイント増えています。SDGsに取り組んでいることが今後の取引や入社動機の指標となる可能性も高いため、公的なサポートが必要となっていくでしょう。

参照:SDGsに関する企業の意識調査(2024年)

企業がSDGsに取り組むメリット

企業がSDGsに取り組むことによるメリットは以下のとおりです。

  • 企業のブランドイメージを向上できる
  • 新たなビジネスチャンスのきっかけになる
  • 資金調達しやすくなる
  • 経営リスクの回避につながる

それぞれ詳しくみていきましょう。

企業のブランドイメージを向上できる

企業がSDGsに取り組むことで、企業ブランドのイメージ向上が期待できます。

社会的貢献をしている企業は世間からの信頼を得やすく、企業の評判や認知度が高まります。たとえば、SDGsの目標にあるような活動をすることで、企業はその取り組みを通じて社会貢献の姿勢を世間にアピールできるでしょう。

これにより、消費者からの注目が集まり支持を得られることで、企業のブランドイメージが向上します。その結果、売上の向上や優秀な人材の確保、従業員のモチベーションの向上など、多くの利益をもたらすでしょう。

新たなビジネスチャンスのきっかけになる

SDGsへの取り組みは、新たなビジネスチャンスのきっかけになります。

これまでつながりのなかった業界や企業とのつながりが生まれ、ビジネスチャンスに発展する可能性があります。また、新しい市場や顧客層を開拓することへもつながるでしょう。

さらに、社会問題や課題を解決するためのサービスや商品の開発へとつながれば、日本だけでなく、世界へと進出するきっかけとなるかもしれません。

資金調達しやすくなる

資金調達しやすくなる点も、SDGsに取り組むメリットの1つです。

企業が社会貢献をしているかどうかという点は、ESG投資家にとっての判断材料になります。ESG投資とは、「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の頭文字をとった略語で、ESG投資家とはESGに配慮した経営の企業に投資する投資家のことです。

SDGsに取り組んでいることを投資家や金融機関にアピールすることで、高い評価を得やすくなり、資金調達がしやすくなるでしょう。

経営リスクの回避につながる

SDGsへの取り組みは、経営リスクの回避につながります。

SDGsの目標は、企業がこの先直面するであろう問題や課題であり、経営の大きなリスクです。そのため、この問題や課題への対策を事前に立てることで、経営のリスクの回避へつながると考えられます。

企業の多くがSDGsに取り組めば、取り組んでいない企業は信用度が下がり、取引自体がなくなる可能性もあります。

この点からも、SDGsに取り組むことは経営上の大きなメリットといえるでしょう。

企業によるSDGs取り組み事例

企業によるSDGsに関する取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、5つの企業を例に、具体例をみていきます。

日本航空株式会社(JAL)

日本航空株式会社(JAL)は、SDGsの17の目標すべてに取り組んでいる企業です。

たとえば、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に関しては、CO2排出量削減効果が見込める持続可能な航空燃料(SAF)を活用し、「2030年に全燃料搭載量の10%をSAFに置き換える」との目標を掲げています。

目標2の「飢餓をゼロに」では、社員食堂で対象メニュー1食につき20円が開発途上国の子どもたちの給食支援となる「TABLE FOR TWO(TFT)プログラム」も行っています。
ユニセフ支援や教育を通じて地域社会への貢献も強化しており、その幅広い取り組みは社会評価の向上につながっているでしょう。

大塚製薬

ポカリスエットやカロリーメイトで知られる大塚製薬は、トータルヘルスケア企業として世界中の健康課題に取り組んでいる企業です。

「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」の理念の下、医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業を通じて、健康や福祉の向上を目指しています。

大塚製薬の取り組みは、目標3の「すべての人に健康と福祉を」に対し、医療品の研究開発や、そのノウハウを生かした健康の維持と増進を目指す製品の開発などです。2000年からは、全国中学校体育大会の熱中症対策の支援も行っています。

また、2030年を目指して容器類の全面見直しも決定しています。ポカリスエットのリターナブル瓶の採用やラベルレスなどは、目標13の「気候変動に具体的な対策を」に貢献するでしょう。

NECグループ

NEC(日本電気株式会社)は、テクノロジーを活用した社会課題の解決に取り組んでいる企業です。例えば、目標2「飢餓をゼロに」、12「.つくる責任 つかう責任」、13「.気候変動に具体的な対策を」などに対する取り組みが挙げられます。

ICTを使って技術やノウハウなどの農業システムをデジタル化することで、生産性の向上や後継者問題にまで貢献しています。また、発展途上国の子どもたちの本人確認と、ワクチン履歴を残すための「指紋認証技術」にも挑戦中です。

NECのこれらの取り組みは、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に貢献しているといえるでしょう。

株式会社ユニクロ

ファストファッションの代名詞ともいえる株式会社ユニクロは、「服を通じてあらゆる人の生活を良くする」理念を掲げ、服の力を通して社会貢献に取り組んでいる企業です。

環境負荷を低減するため、2030年までに全使用素材の50%をリサイクル素材に切り替える目標を掲げています。また、衣料の大量生産・大量消費問題を解決するため、不要になった衣料品を回収し、リユースやリサイクルする取り組みが「RE.UNIQLO」プログラムです。

取引先工場の労働環境や人権を守る活動では、職場の問題をファーストリテイリングに直接相談できるホットラインの設置を進めています。

ベリービー

ベリービーは、「世界のパッケージ業界をもっと面白く」の思いからスタートしたオリジナル紙袋メーカーです。

SDGsへの取り組みの1つとして、環境にやさしい「バリューペーパーバッグ」を商品化しました。ボディーからハンドルまですべて紙でできているため、100%リサイクルできることが特徴です。

取り組みの2つ目は、FSC認証マークの取得です。FSC認証マークの取得には一定の基準をクリアする必要があり、持続可能な森林管理が行われた木材とその製品として認められたものにだけつけられます。

その他にも、環境にやさしい新素材の使用やオリジナルエコマークの制作など、パッケージを通した「サステナブル活動」に力を入れています。

提案をご希望の方は、ショールームへ!

東京青山と大阪にあるショールーム、業界初の「オンラインショールーム」 では、紙袋専門のデザイナーがオリジナル紙袋づくりのサポートをいたします。オリジナル不織布バッグ、リボンやシール、オリジナルボックスの見本もご用意。
印刷や加工方法がわかる豊富なサンプルをご覧いただけます。
おしゃれなオリジナルパッケージづくりをお手伝いしますので、お気軽にご予約ください。

企業がSDGsに取り組む方法

企業がSDGsに取り組むには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、企業がSDGsに取り組む方法について、詳しく解説します。

SDGsについて深く理解する

SDGsに取り組むためには、まずはSDGsについて深く理解する必要があります。17の目標にはどのような意味があるのか、自社で取り組む場合にはどのように貢献できるのかを考えます。

たとえば、SDGs関連の担当部門や担当者の設置、社内セミナー、啓発資料の配布などが効果的でしょう。

また、SDGsへの取り組みが企業にどのようなメリットをもたらすのか分析することも大切です。SDGsはボランティア活動ではなく、事業を通して社会貢献し、結果としてSDGsを達成することが目的となるためです。

優先的に取り組む課題を決定する

次に、優先的に取り組む課題を決定しましょう。17の目標と169のターゲットの中から、関連する現在の自社の課題や将来起こり得るであろう課題やリスクを洗い出します。

このとき、すべての目標やターゲットに取り組む必要はなく、自社の業務に関連のあるものを絞り込んでいきます。

洗い出した中から自社の事業内容として取り組みやすく、より貢献できる度合いが大きいものと、縮小できるものとを分析し、優先度を決めていきましょう。

具体的な目標を設定する

優先的に取り組む課題が決定したら、次は具体的な目標を設定します。自社の経営理念や事業内容に合った目標を設定し、具体的な取り組みを計画することが重要です。

設定する目標のポイントは、「成果が目に見えること」「期限が決められていること」「持続可能なこと」です。目標達成度を測るための、具体的な指標(KPI)も設定しておくと良いでしょう。

また、設定した目標を公表することで、危機感や責任感、達成するモチベーションも上がります。

自社の経営に統合する

設定した目標を、自社の事業や組織にどのように取り入れていくかを具体的に示します。具体的に示すことで、社内での理解が深まります。

また、経営者や役員は、率先して取り組むようにしましょう。全社員が同じ目標に向かって取り組んでいくことが、SDGs活動としては重要だと考えられるためです。

社内だけで達成しようとせず、関連企業や取引先、行政機関とのパートナーシップによって、より大きな目標を達成できないかを検討するのも良いでしょう。

SDGsの活動を開始し報告も行う

すべての準備が整ったら、SDGsの活動を開始しましょう。その際、定期的なSDGsの活動の報告も大切です。

SDGsのターゲットには、「特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する」とあります。

SDGsの活動をして終わりではなく、報告まですることで活動の認知や姿勢が企業としての評価につながるため、メリットも大きいでしょう。

企業がSDGsに取り組む際のポイント

企業がSDGsに取り組む際のポイントとして、以下の3点が挙げられます。

  • 他社の事例を参考にする
  • 社員の理解を得る
  • 無理しないようにする

ポイントを押さえることで、スムーズにSDGsへと取り組めるでしょう。

他社の事例を参考にする

他社がどのようにSDGsに取り組んでいるかを知ることは、計画を立てる際に参考になります。自社の場合なら、どのように取り組むべきか参考になるでしょう。

また、他社の事例から、自社の優先すべき課題が見つかる可能性もあります。そのため、他社の事例を調査・把握することは非常に重要です。

社員の理解を得る

SDGsに取り組むにあたって、社員の理解を得ることも大切です。突然はじめてしまうと、モチベーションが下がるかもしれません。また、理解が追いつかないために反発されたり、計画通りに進まなかったりする可能性もあるでしょう。

SDGsの取り組みを成功させるには、全社員の理解や協力が必要です。そのためにも、まずは、経営陣自らが積極的に取り組むことが求められます。

企業のトップとして積極的に取り組んでいる姿を見せることで、徐々理解を得られ、社員の理解やモチベーションも上がるでしょう。

無理しないようにする

企業としてのSDGsの取り組みは大切ですが、無理しないようにすることも大切です。

あれもこれもと計画に盛り込んでしまうと、計画倒れとなったり実績につながらなかったりする恐れがあります。

SDGsの取り組みは、達成すれば終わりではなく、持続可能であることが重要です。そのためにも、無理のない範囲で取り組みましょう。

オリジナルのオーダー紙袋を作るならベリービーがおすすめ

「おしゃれな紙袋を用意したい」「紙袋のデザインについての知識がないが店舗を開くのに紙袋が必要になった」という方もいるのではないでしょうか。デザインの知識がないと”ただ商品を入れるためだけの”紙袋ができてしまいかねません。そこでおすすめなのが、ベリービーのオーダー紙袋です。

ベリービーは「日本中のパッケージをおしゃれにしたい」をコンセプトに、多種多様な業界のさまざまなお客様の紙袋を作成しています。そんなベリービーの特徴は以下のとおりです。

  • パッケージ専門のデザイナーが完全サポート
  • 高品質×低価格×小ロットで満足のいく紙袋が作れる
  • デザインの知識がなくても1からおしゃれなオーダー紙袋が作れる

ベリービーには、パッケージ専門のデザイナーが在籍しており、商品選びから納品まで完全サポートしてくれます。多彩な商品からお客様に最適なパッケージを提案し、ブランディングに大切なパッケージをトータルでデザインします。

また、老舗メーカーとコラボしているため、低価格で高品質な紙袋を作成できます。100枚の小ロットから発注可能で、最短10日の短納期で紙袋を制作できます。

さらに、デザインの知識がない方に向けて「ロゴテンプレート」と「デザインストア」のサービスも提供しています。これらのサービスを利用すれば、オリジナルロゴがない方やロゴもデザインもない方でも、簡単にオリジナル紙袋を作成できます。

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まとめ

この記事では、企業のできるSDGsの取り組みについて解説しました。企業がSDGsへの取り組むことは、社会的責任を果たすだけでなく、企業ブランドの向上や技術の開発や発展、ビジネスチャンスの拡大など、さまざまなメリットが期待できます。

SDGsに取り組まないことの方が、企業にとってリスクは高いとも考えられます。SDGsの取り組みは難しいように思えますが、自社の業務に関連するものから少しずつはじめていくと良いでしょう。

ベリービーでは、SDGsに配慮した紙袋の制作が可能です。手軽なところからSDGsに取り組みたいと考えている方は、ベリービーで紙袋を作成してみてください。

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この記事を書いた人

ベリービー | 東京・青山ショールーム チーフ 加茂 伸洋

グラフィックデザイナー / 紙袋専門デザイナー
紙袋マニアとしてメディア出演多数
TV出演「マツコの知らない世界」「ビビット」
雑誌掲載 東京ウォーカームック「東京で買える! 失敗しない手みやげ 」など