三要素でコンセプトを上手く表現したアパレルの紙袋
2018年10月30日こんにちは、ベリービーのカキミです。
今回は、レディースのアパレルショップの紙袋をご紹介します。
とてもシンプルな紙袋になっていますが、紙質やデザインなどで抜け感を表現した紙袋になっています。
裏面にも同じデザインが印刷されています。両面仕様の紙袋です。
全体の構成としては、主に中心にあるイラストと左下に配置されたショップ・ブランドの名前などの文字組みの2つとなっています。
その他にデザイン的にポイントを持たせた紙袋の仕様などはなくスッキリとしたものとなっております。
最近は、ハイブランドの至れり尽くせりな高級紙袋をいくつかご紹介してきましたのでよりシンプルな紙袋に感じるかと思います。
しかし、ラフなタッチのイラストを用いた紙袋ですのでオプション等を付けずに紙袋自体の構成もシンプルなものにしたほうがコンセプトに合っていて好印象だと思います。
個人的にはこういった紙袋は好きですし、お値段的にも優しいのではないかと思っています。
斜めからのショットです。
全体のバランスがより綺麗に見えるかなと思います。
紙質も紐の素材感もナチュラルな風合いなのですが凛々しさや美しさを感じますね。
紙袋の大きさ、紐の長さ、デザインの余白が適切なのでそう感じるのかなと思います。
サイドのマチ部分のアップです。
こちらにもブランドの名前が印刷されています。
表面とは違い、ショップのロゴマークも印刷されていますね。
表面のデザインの中にロゴマークを入れないほうが良いと判断してこちら側に入れたのかなと思います。
デザイン上の都合でフォントや表現の仕方を制約する場合でもサイドに小さくであれば気にならないかと思うので
マチ部分を上手く活用した紙袋となっていますね。
この紙袋の紐の取り付けは、Jカットと呼ばれる仕様で行われています。
デザイン的には縦留め紐と同様の効果が得られ、強度的にも安心出来る作りとなっています。
この紙袋はおそらく機械などで作られているのだと思います。裏面の左側に糊で張り合わせているのが見受けられます。
機械では万枚〜の制作が基本になりますが、価格が非常にリーズナブルになるのがメリットですね。
紐の種類ですが紙紐と呼ばれるもので価格が抑えめで有りながら必要十分な強度とデザイン性を持ち合わせた使いやすいものとなっています。
紙紐は和紙のような風合いが有りながら光沢感も少しあるのでナチュラル感と上品さを表現することができます。
デザイン部分のアップですが、レディース向けの商品を取り扱うお店だと分かるイラストですね。
ラフな線と少ないタッチ数で簡潔に描かれています。
それと左上の「THX」という文字が入ることでストリート的なかっこよさが出ています。
初めて見たときは、「THX」というブランドかショップの名前だと思ったのですが、SNSなどでよく使われるネットスラングのようです。
ちなみに「Thanks」の略のようですね。左下に25th anniversaryとあるので「THX」を使われたのですね。
ネットスラングを用いるあたりでも文脈的にラフさを表現していてトータル的にコンセプト表現をされていますね。
社会的な背景や文化・歴史などをデザインに落とし込み何か(メッセージやコンセプト)を表現する行為は痺れるかっこよさがありますね。
トータルでコンセプトを上手く表現された今回の紙袋ですが、デザイン部分の良さ・紙袋としての価値・価格といった3つの要素のバランスが上手く取れた紙袋となっています。
ベリービーでも今回ご紹介した紙袋のように3つの要素のバランスを上手くとった紙袋のご提案ができれば良いのかなと思っています。
もともとのゴール地点が違う紙袋(ハイブランドなど予算があり高級感などイメージを一番優先される場合)などもありますので一概に今回のような紙袋が一番だとは言えませんが相対的にみると必要とされることが多いのかなと思います。
皆さんもオリジナルの紙袋制作の際に迷われることなどがあればお気軽にベリービーまでご相談ください。