みなさんは、今年のトレンドカラーが何色かご存知でしょうか？デザインやファッションに詳しい方はともかく、普段そんなに意識していない、という方も少なくないかと思います。

今回は、「トレンドカラーが何なのか」からはじめ、今年のトレンドカラーをご紹介していきたいと思います。

「トレンドカラー」ってなに？

「トレンドカラー」はその名前からわかるとおり、流行色のことをいいます。ある一定の期間に流行するカラー（色そのもの）やトーン（明るい・暗いなど色の調子）のことで、身近なものでいえばWebサイトや、ファッションで取り入れられています。

ですので、トレンドカラーを特に意識していなくても、気付いたら着ているものに取り入れていたり、サイトや広告などで目にする機会が増えることから、自然と流行の色を使っている人も多いかもしれません。

毎年変わるトレンドカラーは、こうして世の中に影響を与えていますが、実は2年前に決まっています。

誰が「トレンドカラー」を決めているの？

（https://www.jafca.org/より引用）

トレンドカラーを決めているのは、「国際流行色委員会（インターカラー）」という非営利の色彩情報団体です。加盟している16カ国（2016年2月の時点）の各国が提案色を持ち寄って、6月に春夏カラー、12月秋冬カラーを決めています。

「なぜ2年も前に決めるのか？」というと、トレンドカラーを早く決めることで、メーカーなどファッション業界にトレンドカラーを浸透させる準備ができ、その色を世の中に反映させることができるためなのです。

このインターカラーの他にも、PANTONE（パントン）社からもトレンドカラーは発表されます。

「PANTONE」は、世界で仕様されている色見本帳を提供していることで有名な企業です。色見本帳は日本ではDICも有名ですが、世界でいうとPANTONEが代表的です。

PANTONEからは毎年12月に「カラー・オブ・ザ・イヤー」としてデザインに携わる人に向けて発信されています。

今年のトレンドカラーは？

（www.pantone.comより引用）

2019年の色は、『Living Coral（リビングコーラル）』。

名前でイメージできる通り、サンゴを思わせる生命を感じるカラーです。Pantoneは「ゴールドをベースに、オレンジの色味を重ねた色」と発信しています。

また、『リビングコーラル』の色が各分野に与える影響も発表しており、ソーシャルメディアに対しては「自然環境と同じインスピレーションを人々に与える」、プロダクトデザインでは「あらゆる年齢やジェンダーにマッチし、プロダクトに人間味を与え、特徴づける」、インテリアでは「ポップやインタラクティブな空間などの没入感のある体験を促進し、遊び心につながる」としています。

…なんだか文章が長くなってしまいましたね。私はもともとピンクが好きなのもありますが、鮮やかでわくわくする感じがするこの色が好きです！

ちなみに、2018年のトレンドカラーは『ウルトラヴァイオレット』でした。思い出してみると、去年は紫を目にすることが多かったような気がします。

2019年の春・夏のトレンドカラーは？

では、これから役立ちそうな情報を。

この春・夏に流行するトレンドカラーをPANTONEが発表しています。

前はくすんだパステルカラーがトレンドでしたが、今回発表された色は色合いがはっきりとしていてどれも鮮やか。力強さを感じます。今年のトレンドカラー『リビングコーラル』もそうですが、色の名前が自然を感じるものであるのも共通していますね。

トレンドカラーを取り入れると、なんとなく今っぽく、スタイリッシュな雰囲気に仕上がりますので、「今までまったく意識していなかった」という方も意識して取り入れていただければと思います。

こうしたトレンドカラーは世の中に影響を与えますが、時代を反映して決められているので、世相も感じられます。トレンドカラーからその年を思い出すのも面白そうですね。

話題の「令和」慶祝カラーも発表されています！

これはPANTONEやインターカラーでなく、JAFCA（日本流行色協会）からの発表ですが、2019年5月1日からの新元号「令和」の慶祝カラーを発表しています。

左から、「梅」「菫」「桜」という色名で、春の訪れを知らせる日本の代表的な花にちなんで選ばれたそうです。

JAFCAでもさきほどご紹介した、インターカラーが決めるトレンドカラーをもとに、日本産業に向けた最先端のカラートレンド「JAFCAファッションカラー」を選んで発信しているので、興味のある方はその違いを見てみても楽しめそうです。